別科生の日常(朝の日課編)

 こんにちは、浄山道場指導員です。9月になりまして、道場でも2学期が開始しました。その様子はまた追々、このブログにも書いていきたいと思います。
 
 さて、道場外の方とお会いした時、よく質問されるのが、「別科生ってどんな生活してるの?」ということです。そこで今回から数回に分けて、別科生が日々どのような生活を送っているのかをご紹介したいと思います。
 
 今回は「朝の日課」編です。朝は勤行の準備から始まります。朝勤行そのものは基本的に6:15開始と決まっているのですが、勤行当番に当たっている学生は5:30ごろから勤行の準備を開始しています。道場生の朝は早い・・・ですね。具体的には、寮内の電気を付けたり、御影堂(大殿)や諸堂の扉を開けたり、洪鐘を打ったりといったことを順番に行っていきます。

 さて、当番以外の学生も集まり、6:15になると喚鐘(合図のための小さな釣り鐘)を鳴らして勤行を開始します。朝の勤行は清浄華院の御影堂で行いますので、当然ですが、一般の方もお参りに来られます。ですので、下手なお勤めはできません。勤行の進め方やそれぞれの所作、注意点については、「実践仏教学」という授業で少しずつ習っていきます。また、授業だけでなく、学生同士でも自主的に練習し合いながら、上達していきます。

 入学した直後は、何も出来なかった学生も、1学期の間に少しずつ勤行ができるようになっていくのを見ると、我々指導員も嬉しくなりますね。

 約1時間程度の朝勤行が終わると、御影堂の片づけを行い、小食(朝食)へと向かいます。ようやくここでホッと一息・・・かと思いきや、小食を頂く際もしっかりとお勤め(食作法)をしてから頂きます。

 小食(朝食)を食べ終わると作務衣に着替え、掃除(作務)に移ります。掃除場所は、自分たちが生活している寮内だけでなく、御影堂や境内などいたるところが対象です。作務が終わると、玄関で道場清規を全員で唱えて、朝の日課が一通り終了です。

 ここまで、約2時間15分ほどでしょうか。ようやく束の間の休憩時間が訪れます。このように書いていると、朝からなかなかハードですね。ただ、最初は戸惑っていた道場生もすぐに慣れて、頭で考えるよりも、体が動くようになるようです。これを身につくというのでしょうか。このようにして、意識しなくても自然と、お坊さんらしい振る舞いができるようになるのではないでしょうか。

 さて次回も引き続き、道場生の日常の様子をご紹介したいと思います。

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