別科生の日常(午後の日課編)

 こんにちは、浄山道場指導員です。秋らしい過ごしやすい日が増えてきましたが、朝晩は肌寒くなってきましたね。別科生たちは冬物への衣替えも済まし、今日も授業や勤行・作務に励んでいます。今回は前々回の続きになりますが、別科生がどのような日々を送っているのか、「午後の日課」をご紹介します。

 さて、飯食(昼食)を済ませて、お昼休憩を取った後、12時50分から午後の講義(3コマ)が始まります。それぞれの授業でどのようなことを教わるのかといったことについては、またこのブログでもご紹介したいと思いますが、この日は実践仏教学の講義でした。

 この授業では、お勤めの仕方やお経の読み方、法要で用いる犍稚(かんち、鳴り物のこと)や仏具の扱い方など、浄土宗の法式(ほっしき、法要儀式の作法)を学ぶ時間です。それぞれ先生からご指導を受けながら、上手なお勤めができるように研鑽を積みます。

 午後の講義は16時40分に終わりますが、その後、学生は2班に分かれます。諸堂の扉を閉めて洪鐘を鳴らす役割の班と、施餓鬼のお勤めをする班です。この施餓鬼とは、餓鬼道に堕ちた衆生に飲食物を施す法要で、浄山道場では毎日、この施餓鬼のお勤めを行っています。

 お供えする飲食物は、仏さまへお供えし終えたお仏飯と、学生たちが小食(朝食)と飯食(昼食)で自身のご飯からそれぞれ少しずつ取り分けておいた生飯(さば)です。

 また、現在、授業でも使用させて頂いている阿弥陀堂のある場所には、もともと清浄華院の塔頭である松林院がありました。道場入口の脇には、その松林院の歴代上人のお墓があるため、日によってはその前でご回向をすることもあります。

 さて、それぞれの班の当番が終わると、待ちに待った薬石(夕食)です。やはりここでも、食作法をしっかり行ってから食事を採ります。毎日、暖かくておいしい食事を提供してくださる厨房の職員さんに、感謝ですね。

 これで授業も終わり、ようやく一息つけるかと思いきや、そういう訳にはいかないのが、この道場生活です。夜になっても、まだ研鑽の時間が続きます。「夜の日課」の様子は、また次回にご紹介したいと思います。

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