こんにちは、浄山道場指導員です。
今回は6月15日(土)に実施した「法務実習合同研修」についてご紹介します。毎週土曜日は、知恩院と清浄華院にて法務実習を行っているのですが、この日は一旦お休みし、皆で大阪方面にある法然上人の御遺跡3か所をめぐりました。
まずは聖徳太子によって創建された四天王寺に参拝しました。阿弥陀仏信仰の聖地でもあり、法然上人も参拝されたと伝えられています。今回はあえて南大門からお参りしました。毎日11時から金堂で行われているという「舎利出し」の儀礼にも参列しました。学生たちは、日ごろ見慣れない密教的な作法に興味しんしんの様子でした。その後は、西門を通って四天王寺を後にしました。この西門は極楽浄土の東門に通じると昔からいわれています。
そこからほど近い一心寺まで歩いて移動し、参拝させていただきました。法然上人はここで日想観(海に沈む夕日を想い描きながら精神統一を深める行法)を修められたと伝わります。まずは三千仏堂にて勤行と一心寺の御詠歌を奉納し、一心寺の職員さんから縁起話も頂戴しました。本堂やたくさんの人がお参りする納骨堂も案内していただきました。三千仏堂などの現代的な建築や本堂の賑わいなどに、学生たちは目を丸くしていました。
そこで一旦解散し、昼食は各自で摂ることにしました。道場では黙食(もくじき、黙って食事を頂く事)が常ですから、仲間と楽しく会話をし、親睦も深められたかと思います(写真は指導員が立ち寄った、新世界付近の喫茶店での一コマです)。
午後からは箕面の勝尾寺へ向かいました。広い境内にたくさんのダルマが奉納されており、写真スポットとしても有名です。勝尾寺は、法然上人が流罪の後、京都に戻ることを許されなかったため、最晩年まで留まった地です。そのお住まいの跡地に立つという、二階堂でお勤めをさせて頂きました。その御本尊も法然上人にゆかりがあるとされていますが、秘仏のため残念ながら拝見することはできませんでした。それでも学生たちは、晩年の法然上人に思いを馳せることができたでしょう。